皆さんは家の中にあるものや、習慣に対して疑問に思ったことはありませんか?
例えば、
- 外国では靴を脱がないのに日本では靴を脱いで家に上がるのはなぜだろう?
- 水道を使うときに蛇口のレバーを下げるのではなく上げて使うのはなぜだろう?
など、考えてみると「アレ?確かに」と思うことがちょこちょこあると思います。
そのため、今回の記事では、このようなちょっと気になった「家の中にある3つの雑学」を紹介していきます。
蛇口のレバーを下げるのではなく、上げて使うのはなぜだろう?
家の水道を使っていて、蛇口の使い方を疑問に思ったことはありませんか?
水道の蛇口からは水が下に出るのだから、蛇口は下げて使うのが普通なのではと思ってしまいますが、普段から使っている水道の蛇口はほとんどが”上げて”出すレバーとなっています。
しかしもともとから、上げて出すレバーだったわけではありません。
「上げ吐水」式と「下げ吐水」式が存在した
実は水道の蛇口にも規格があり、2000年4月1日に「上げ吐水」式に完全統一されました。
そのため、今ある水道のほとんどが「上げ吐水」式の”上げて”出すタイプになっています。
また、昔に建てた家で「下げ吐水」式がまだあるというご家庭もあるかと思いますが、もしそうなら蛇口を変えることを考えたほうが良いです。
水栓金具の寿命は12年前後といわれてますので、2000年以前の水道の「下げ吐水」式は壊れる可能性が非常に高いです。
壊れる前に交換してしまいましょう。
どうして規格が変わったのか
この「上げ吐水」式の水道が世界共通の使い方であったからです。
海外のほうでは「上げ吐水」式が主流となっており、日本だけ違うのはダメだと判断し、国際化が進んでいく中で外国との足並みを揃えるほうが重要だと考えたのです。
また、安全面で考えた際に下げるレバーの場合だと、何かが落ちた時や、ペットが蛇口にぶつかったときに、水が流れたままの状態になるという誤作動が起こってしまいます。
家にいない間に水がずっと出続けたら、水道代がとんでもないことになってしまいますね。
それともう一つ、変更の後押しをした事件がありました。
阪神淡路大震災が変更を後押し
阪神淡路大震災が起きたのは1997年1月17日で、まだ多くの世帯で「下げ吐水」式の水道がありました。
そのため地震が起きた際に、水道の蛇口に物が落ちて水が出しっぱなしになってしまい、下の階や周辺が水浸しになったり、受水槽に溜めていた水がなくなり水不足に陥るといった二次災害が起こってしまったのです。
このことを考えると、下げて水を出すのは変わってよかったことですね。
家のコンセントで位置が高い場所があるのに気づいていますか?
家の中にあるコンセントの中で、意図的に位置を高くしているところがあるのに気づいていますか?
コンセントといえば足元にあるイメージですが、実は冷蔵庫のコンセントは高いところに設置されています。
冷蔵庫のコンセントなら下に設置されていても困ることはないように思えますが、これは私たちの安全のためにわざと高い位置にしています。
ではどうして高いところにあるのでしょうか?
冷蔵庫のコンセントが高い位置にある理由
これは、私たちに冷蔵庫のコンセントを目につきやすくするためです。
冷蔵庫のような常時電気を使っているコンセントは、長い間放置されやすくプラグ部分にホコリが溜まってしまい、これが原因で「トラッキング現象」という発火現象を引き起こしてしまいます。
トラッキング現象とは?
トラッキング現象とは、コンセントとプラグの隙間のホコリが湿気を吸収することで、漏電し発火することをいいます。
このトラッキング現象による火災は「6~8月」に多いそうで、特に梅雨の時期に注意が必要です。
また、これは冷蔵庫に限らず、テレビや洗濯機にも同じことが言えるので、こまめに掃除をして火事を起こさないようにしましょうね。
コンセントに関して何かを考えることはほとんどないと思いますが、このような火災のこともそうですし、新築を建てた際に”ここにコンセントが欲しかった”などの失敗もよくあるそうなので、配線事情に関してはしっかりと考えたほうが良さそうですね。
玄関で靴を脱いで家に上がる理由はなんだろう?
日本では”靴を脱いで”家に上がるのが当たり前で、外国の方では”靴を脱がない”で家に入るのが当たり前なんてイメージがありませんか?
確かに「靴を脱ぐ習慣」がある国として日本は世界的に有名であり、職場でも靴を脱いで上がる場合があったり、飲食店でも土足厳禁のところがあります。
その反対に外国では、ヨーロッパのほうで「土足文化」というものがあり、人前で靴を脱ぐのが”はしたない行為”だとされているそうです。
それぞれの国の習慣や文化によって違いがありますが、どうして日本では靴を脱ぐのが当たり前なんでしょうか?
靴を脱ぐのは気候が関係している?
靴を脱ぐ理由の一つとしては、日本の気候が高温多湿のためだからと言われています。
昔の人たちは床に湿気をためないために、家と地面の間に空間を作り、風通しを良くすればいいではないかという考えから、住居には”縁の下”が必要になりました。
そのため必然的に外と家には段差が生まれ、その一段高いところにある空間はとても”大切なところだ”という考えができたのです。
言葉の表現としても、”家に入る”ではなく”家に上がる”というのはこの段差が関係しています。
この段差を超えて家に上げるのは特別な人だけで、その大切なところに靴を脱がないで上がるのは失礼にあたるため、靴を脱ぐ習慣ができました。
外国では靴を脱ぐ習慣がある国はないのか?
日本に似た気候の国では、”靴を脱ぐ”習慣がある国のほうが多いです。
どうしても海外は靴を脱がないイメージがありますが、そんなことはありません。
また、最近ではコロナの影響により、家に上がる際に靴を脱ぐようにしている人が増えたそうです。
日本のように靴を脱いで上がる習慣が、今までなかった他の国でも当たり前になっていくのかもしれませんね。
いかがでしたか?
家の中の疑問なんて気にして考えるほうが変なのかもしれませんが、調べてみるといろんな面白い発見がありましたね。
これを機に、もっと家の中を探し回ってみると、知らないことが発見できるかもしれませんね。